はじめに
SNSを開けば、愛くるしい犬たちの姿が目に飛び込んでくる時代。「いつか自分たちも…」と憧れを抱く方は多いのではないでしょうか。
実家で犬を飼っていた経験がある方なら、犬を迎えるまでのハードルや日々の暮らしがある程度想像できるはずです。しかし、「これまで一度も犬と暮らした経験がない」私たちのような人にとって、それは全くの未知の領域です。
犬の可愛さに惹かれる反面、いざ自分ごととして考えると、次のような不安が頭をよぎります。
- 飼うまでに、そもそもどんなことを検討・準備すればよいのかわからない
- 日々の生活への負担(稼働・コスト)を考えると、本当に飼えるのか自信がない
- 思ってもみなかった「大きな制約」が、飼ってから判明しないか不安
犬を飼っている知人に相談すれば、「大変だけどなんとかなるよ!絶対可愛いよ!」と背中を押してくれます。しかし、「大変さの感じ方」や「生活の許容度」は人それぞれであり、自分たちのライフスタイルに適合するかは別問題です。
この記事では、かつての私たちと同じように「犬との暮らし未経験」で、お迎えを躊躇している方に向けて、憧れの状態からお迎えに至るまでに実際に調べたこと、検討した要素をロードマップとして公開します。
この記事を読んで分かること

この記事には下記のことが記載されています。
- 犬飼育未経験・共働き・マンション暮らしという夫婦が、犬をお迎えするまでの過程をまとめたロードマップです。
- 犬を飼ってみたいと思う段階から、お世話の時間やコストなどの現実的な課題を分析し、決断と準備に至るまでの4つのステップを解説しています。
- 事前に情報を整理して最大限の準備を行えば、多少の困難を乗り越えて犬のお迎えまで進めます。
前提:当時の私たち

情報収集と意思決定の前提として、当時の私たちの生活環境は以下の通りでした。非常にハードルの高い条件からのスタートです。
- 完全未経験: 夫婦ともに犬を飼った経験はゼロ
- 時間的制約: 共働きで、日中は家を空けることが多い
- 住環境: 庭のないマンション暮らし。ペットとの飼育は可能
STEP1:犬と暮らしてみたいか?
すべては、「わんこがいる生活って素晴らしいのでは?」という淡い期待から始まります。まずは犬のいる暮らしに対するイメージを膨らませるフェーズです。

SNSなどで犬の愛らしい姿を楽しむ
- YouTubeやInstagramで流れてくる、思わずクスッとしてしまうドジな動画や、飼い主に寄り添う姿を眺め、「自分たちの日常に犬がいたら」を想像してみます。
日常の中で出会う犬たちに心を惹かれる
- 通勤・通学途中でたまに目にする、尻尾をふりふりして楽しそうに歩くお散歩の光景や、友人の家で全力で歓迎してくれるわんこの姿に触れ、犬との生活の魅力を実感します。
好きな犬種のイメージをふくらませる
- 朝起きたらベッドの脇で見つめてくれる姿や、涼しい季節の朝散歩など、どんな犬種と一緒にどんな生活を送りたいか、夫婦で楽しく語り合います。
もちろん、命を預かる以上、お世話という毎日のタスクが発生し、出費もかさみます。しかし、それを上回る「喜び」や「日常生活の満足感(QOLの向上)」を得られそうなら、わんこがいる暮らしというのも決して悪くない選択肢に思えてきます。

まずは「好きな犬種」や「理想のライフスタイル」を夫婦で語り合う、最も楽しいフェーズです。
STEP2:犬を飼うことができるか?
憧れが固まったら、次は現実的なフェーズです。現在の生活水準や将来のライフプランと照らし合わせ、「本当に迎え入れることができるか?」を冷静に分析し、犬のいる生活に対する解像度を上げていきます。
私たちが特に念入りに調べたのは以下の要素です。
稼働:お世話に必要な人手、時間をかけられるか
散歩(朝夕)、ご飯の準備、トイレ掃除、ブラッシング。共働きの限られた時間の中で、夫婦でどうタスクを分担できるか、あるいは自動給餌器や見守りカメラなどのITツールでどこまで効率化できるかをシミュレーションします。

コスト:イニシャル・ランニングコストは無理なく負担できるか
お迎え時の生体代や初期グッズ代(イニシャルコスト)だけでなく、毎月のフード代、トリミング代、狂犬病やワクチンの予防接種費用、ペット保険代(ランニングコスト)が家計に与えるインパクトを算出します。


環境:自宅はペット飼育が許されているところか
マンションの管理組合が定めるペット飼育規約(頭数やサイズの制限)の確認はもちろん、フローリングの滑り止め対策や、足音・鳴き声の防音対策など、屋内環境を犬仕様にできるかを洗い出します。
制約:犬との生活で発生する制約を受け入れられるか
気軽に長期間の旅行に行けなくなるという制約への覚悟や、15年という寿命の中で発生する自身のキャリアチェンジ、妊娠・出産などのライフイベントとどう折り合いをつけるかを話し合います。

STEP3:犬を飼うと決断できるか?
情報収集を経て「我が家でも幸せに育てられる」という論理的な裏付けと覚悟が決まったら、ついにお迎えに向けた具体的な行動に移ります。
犬種・年齢・性格の希望を絞り込む
マンション・共働きという環境に合うか。抜け毛の少なさ、賢さ、無駄吠えの傾向などを比較し、自分たちのライフスタイルに最適な犬種(我が家の場合はミニチュア・シュナウザーでした)を絞り込みます。
信頼できる販売先を探し、実際に犬に会ってみる
ペットショップ、専門のブリーダー、保護犬の譲渡会など、それぞれのメリット・デメリットを調べ、価値観に合うお迎え先を選定します。何度も店舗や犬舎に足を運び、運命のパートナーを探します。
家族と方針を話し合い、犬を飼うことを決定する
最終的に「この命を最期まで預かる」という覚悟が決まったら、夫婦間でしつけの方針や緊急時のルールを共有し、正式にお迎えの意思決定をします
STEP4:犬のお迎え
契約からお迎え当日までは、期待と不安が入り混じる準備期間です。
健康状態・血統・保証内容を確認する
- お迎えする犬の現在の健康状態、ワクチンの接種状況、血統書、そして万が一お迎え直後に病気が発覚した場合の生体保証の内容を販売元としっかりすり合わせます。
契約書の内容をよく読み、不明点は質問する
マイクロチップの登録手続きや、加入が推奨される保険の条件など、命を引き受けるための重要な書類手続きを行います。ここで初めて「飼い主になる」という法的な責任を実感します。
迎え当日の準備と、その後のサポート体制を確認する
ケージやトイレの設置、危険なケーブル類の隠蔽など、家の中のインフラを構築します。また、お迎え後に夜泣きや体調不良が起きた際、販売先や近隣の動物病院に相談できるサポート体制があるかを確認し、万全の状態で新しい家族を自宅へと運び入れます。

さいごに
犬を飼うことは、人生における非常に大きなプロジェクトです。
事前準備のハードルは決して低くありませんが、事前に情報を整理し、論理的にリスクヘッジを行えば、決して乗り越えられない壁ではありません。
このロードマップが、かつての私たちのように悩んでいる方の背中を少しでも押すきっかけになれば幸いです。